第7回「川島なお美動物愛護賞」授与式が行われました。


 エンジン01(ゼロワン)文化戦略会議の「動物愛護委員会」で、永年にわたって顕著な活動をされてきた、故・川島なお美さん。
       「イヌ(ネコ)の殺処分を限りなくゼロにする運動に役立ててほしい・・」
 この遺言による寄付をもとに、その想いをしっかりと継承するため、「川島なお美動物愛護基金」を設立。
その基金の活動として、イヌ・ネコ愛護に関わることで多大な貢献をされている、あるいは地道な活動を続けておられる個人や団体を表彰、この問題への理解をひろく促し、世論を喚起してゆければ、と願っております。

●第7回「川島なお美動物愛護賞」受賞者●


エンジン
01動物愛護・川島なお美賞
グランプリにあたる賞で、活動の大小ではなく地道に意義ある活動をされている方や団体に、スポットライトを当てさせて頂き、広く理解を促し、世論を喚起するための賞。

●山口 武雄(やまぐち たけお)氏  (獣医師)
 「いま生きている野良猫たちに1代限りの生を全うさせてあげたい」。そんな強い思いで全国を飛び回り、野良猫の不妊・去勢手術を精力的に行ってきた、国内のTNR活動を牽引する功労者です。1974年に神奈川県内で動物病院を開業。事故で大けがをした妊娠中の雌猫を保護したのをきっかけに、1980年代半ばから、野良猫の保護活動や犬猫の「殺処分ゼロ」を目指す活動に携わるようになりました。雲仙普賢岳噴火災害、阪神淡路大震災、東日本大震災などでは被災動物の保護・治療にあたり、スマトラ沖地震の際にはタイまで飛んで、現地の保護団体と協力して犬猫の救助に尽力しました。ブータンから招致され、ブータン国内でTNR活動の普及にあたったこともあるそうです。
 70歳を超えたいまも全国各地からの依頼を引き受けて野良猫の不妊・去勢手術にあたっており、てがける手術は毎年5千件以上に達するそうです。しかも手術費は実費程度、時には無料で引き受けています。動物愛護団体の関係者からは「神」とも呼ばれる存在です。
https://www.youtube.com/watch?v=y0sXYmCqJc8




エンジン01動物愛護・ワンダフル・パートニャーズ賞
飼い主はオーナーではなく、犬や猫にとっての一生のパートナーです。したがって、飼い主だけではなく、譲渡や保護活動などをしている人物も含め表彰できる賞。

●一般社団法人おーあみ避難所 (登壇者:大網 直子 氏)
 東日本大震災が起きた2011年春、東京電力福島第一原発から20キロ圏内に取り残された犬や猫の救出にあたるために誕生したのが「おーあみ避難所」です。以来10年以上も活動を続け、いまでは神奈川県を中心に数多くの保護犬、保護猫を救う動物保護団体として、きわだった存在感を見せるようになっています。多頭飼育崩壊の現場や劣悪な繁殖業者のもとにレスキューに入り、虐待下にある犬たち、猫たちを積極的に保護しているのも特徴的です。パワフルな活動によって毎年約300匹もの犬猫を救うとともに、積極的な情報発信により普及啓発にも貢献しています。
https://www.youtube.com/watch?v=hZP7XiyJbqo 

●沖縄 野良猫 TNR プロジェクト (登壇者:小林 恵未 氏)
 沖縄本島北部で、外で暮らす猫たちの駆除が進められています。行政は捕獲には多額の予算を割きますが、捕獲した猫たちの譲渡活動を支えているのは、ボランティアや寄付に支えられた動物愛護団体です。「沖縄 野良猫TNR プロジェクト」の小林恵未さんは、捕まった猫たちの殺処分を避けるために日々、保護・譲渡に尽力している動物愛護団体のなかで中心的な役割を担う存在。小林さんの存在がなければ、沖縄の猫たちは大量に殺処分されていることでしょう。沖縄の猫たちの現状を広く世の中に知っていただきたいという想いも込めて、小林さんには賞をお受けいただきたいと思います。
https://www.facebook.com/okinawa.cats.tnr/


●川上 麻衣子(かわかみ まいこ)氏 (俳優)
 
 18歳の頃から猫を飼っていたという大の愛猫家の川上麻衣子さん。2018年には一般社団法人「ねこと今日」を立ち上げ、猫と人とのここちよい共生をめざして活動されてきました。保護団体と協力しながら月2回のペースで譲渡会を開催、これまでに1千匹を超える保護猫たちに、新たな家族を見つけてきたそうです。猫と人が共生するweb上の街「NYANAKA TOWN」(にゃなかタウン)も今年4月にスタートさせ、ますます猫のための活動に尽力されています。
http://kawakamimaiko.com/




エンジン01動物愛護・ワンダフル・行政賞
特に動物愛護に注力し、高い実績や影響力のある功績を出した自治体や施設を応援する賞。

●岡山市(岡山市保健所) (登壇者:岡山市保健所衛生課 丸山 稔 氏)
 野犬は譲渡に向かないと判断され、多くが殺処分されている現実があります。そのため、犬の殺処分を減らしていくのに「最後のハードル」となっています。譲渡するとしてもほとんどの自治体が、手がかかる飼育やしつけ、新たな飼い主探しを動物愛護団体に頼っています。そんな中で岡山市保健所は、2020年8月に野犬の保護・訓練施設「ZOOねるパーク」を立ち上げ、行政自ら野犬の訓練に乗り出し、愛護団体に頼らず譲渡する体制を整えました。2022年10月以降は、収容したすべての野犬を直接、一般の飼い主さんに譲渡できるようになっているといいます。
https://www.city.okayama.jp/soshiki/16-1-3-0-0_28.html





エンジン01動物愛護委員会 参加者
鎧塚 俊彦(「Toshi Yoroizuka」オーナーシェフ)
勝間 和代(経済評論家)
太田 匡彦(ジャーナリスト)
東海林 良(作詞家/作家)
神野 美伽(歌手)
山田 美保子放送作家/コラムニスト)
湯川 れい子(音楽評論家/作詞家)