
第9回「川島なお美動物愛護賞」授与式が行われました。
ワンダフル・パートニャーズ賞を受賞したのは俳優の遠藤憲一さん、札幌市を拠点に活動するNPO法人「猫と人を繋ぐ ツキネコ北海道」、和歌山県有田市を拠点に活動する「猫のひだまり」の3組でした。
2023年に保護犬「クロミ」を家族に迎えた遠藤さんは「そんなに大きくならないだろうと思って飼い始めたら、日々成長して、いまは立派なプードルに育ちました。ソファに肩を組んで一緒に座る、友だちのような関係になりました」と紹介。そのうえで「過去どんなことがあったのかわかりませんが、クロミが『生きていて良かった』と思って最期を迎えられるように、心を込めて、愛情を注いでともに暮らしていきたいです」と語りました。
また、ツキネコ北海道の吉井美穂子代表は「40代で活動を始め、いま還暦を過ぎました。この年齢では私も、ほかの団体から保護犬や保護猫を譲ってもらえません。そこで15年ほど前から保護猫の『永年預かり制度』を始め、これまでに500匹以上の猫たちを救ってきました。確実に成果をあげられています。この制度を全国区にしていきたいです」とあいさつ。続けて、猫のひだまりの江川美奈江園長は「私たちが活動する地域ではまだ、猫を家にあげてそばで暮らすという考え方が浸透していません。それでもコツコツ活動を続けることで、猫への理解を得られるようにしていきたいと考えています。地域の方々としっかりかかわって、まず猫と接する際の考え方を変え、猫の問題を解決していきたいと思っています」と話しました。
最後に大賞にあたる「動物愛護・川島なお美賞」を受賞した日本獣医生命科学大学の田中亜紀・特任教授が登壇。エンジン01文化戦略会議の動物愛護委員会で委員長を務める鎧塚俊彦さんから賞状や盾などを贈られ、「動物虐待の疑いで本学に送られてくる動物は、年々増えています。それは虐待の件数が増えているためではなく、人々の動物虐待への関心が高まっているためだと考えています。犯罪をゼロにすることはできませんが、動物虐待を許さない社会にしていきたいと私は思っています。今後も動物虐待を見過ごさない、1頭の小さな命に対する犯罪でもそれを立件していく、そうすることで動物虐待を許さない社会をめざします」とあいさつしました。


第9回「川島なお美動物愛護賞」受賞者
【エンジン01動物愛護・川島なお美賞】
●田中 亜紀 氏 (日本獣医生命科学大特任教授)
【エンジン01動物愛護・ワンダフル・パートニャーズ賞】
●NPO法人猫と人を繋ぐ ツキネコ北海道(北海道札幌市) (登壇者:代表 吉井美穂子氏)
●猫のひだまり(和歌山県有田市) (登壇者:園長 江川美奈江氏)
●遠藤 憲一 氏 /俳優
【エンジン01動物愛護委員会 参加者】
鎧塚 俊彦(「Toshi Yoroizuka」オーナーシェフ)
勝間 和代(経済評論家)
太田 匡彦(ジャーナリスト)
東海林 良(作詞家/作家)
鈴木 久泰(元海上保安庁長官)
福井 康之(脊椎外科医/牧田総合病院 脊椎脊髄センター顧問)
山田 あかね(映像作家(TVディレクター・映画監督)/ハナコプロジェクト代表理事)
山田 美保子(放送作家/コラムニスト)